業績好調 日本株に割安感。円高一服なら上昇基調  

業績好調 日本株に割安感。円高一服なら上昇基調 (24日付け日経より)

米国株に連れ安する形で急落した日本株だが、ひとまず底入れしたとの見方が強まっている。企業業績が大きく伸びており、PER(株価収益率)など投資指標面からも割安感が生じている。円高が一服すれば、堅調な世界景気を背景に、再び緩やかな上昇基調に戻るとの期待が高まっている。

上場企業が発表した2017年4~12月期決算は空前の好業績となった。純利益は前年同期比で35%増え、10~12月期でみると55%の増益だ。18年3月期通期の予想も30%増。通期予想に対する利益の進捗率は82%と高く、なお上方修正の余地を残している。

前期も純利益は過去最高だったが、売上高は落ち込んだ。企業は不採算事業の見直しや海外展開などを進め、売り上げが伸びなくても利益を出せる筋肉質に変貌している。そこに世界景気拡大という追い風が吹き、今期は増収と2期連続の最高益が確実。売上高純利益率は初めて5%を上回る見通しだ。

来期も増益見通し

日経平均株価採用銘柄の予想1株利益は昨年末に1511円だったが、2月15日時点では1680円まで伸びている。株価を1株利益で割ったPERは、利益の伸長と株価急落を受けて約13倍に低下。

ここ数年レンジの下限となってきた14倍を大きく下回っている。騰落レシオも売られすぎを示す80(25日移動平均)を一時割り込み、様々な指標が日本株の割安感を示している。

昨年9月に始まった上昇相場で日経平均は1万9274円から5000円近く上昇し、今年1月23日に2万4124円を付けた。そこから3000円近く下落し、2月14日に2万1154円に沈んだ。下げ幅の半値戻しにあたる水準は2万2639円。これは昨年末の株価に近く、比較的早い時期に半値戻しを達成する可能性がありそうだ。

その後に再び日本株が緩やかな上昇気流に乗るためには、来期の増益シナリオが欠かせない。来期の見通しは今のところ、全体の純利益が8~10%程度の増益となっている。

企業が業績予想の前提とする円相場は足元で1ドル=109円程度。日本電産や日立建機、三菱電機などは105円を前提にしている。一方で三菱重工業やトヨタ自動車、日立など110円かそれより円安水準を前提とする企業も多い。

円相場は2月中旬に一時105円台に上昇し、円高が急激に進めば、増益予想に水を差す。

ただ、大和証券エクイティ調査部・・・は「106円前後の円高が続いても増益率が5~6%に落ちる程度だろう」と予想する。1ドル=100円を突破するような急激な円高にならなければ、3期連続の最高益更新のシナリオは実現する可能性が高い。

今後の円相場を占ううえで重要なのは米国の景気と長期金利の動向、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ方針だ。今回の米国株急落は、2月発表分の米雇用統計を受けて金融引き締め観測が強まり、長期金利が2.9%台まで上昇したことがきっかけだった。加えて円高が進んだため、日本株は米国株以上に大きく調整した。

米長期金利は昨年9月、景気減速懸念から2%近辺まで下がった。時を同じくして北朝鮮がたびたびミサイルを発射。米金利低下と地政学リスクという円高要因が重なり、1ドル=107円台への円上昇につながった。

今回は、米金利が上昇し、北朝鮮が挑発行為を控えるなかで円は買われており、根拠が必ずしも明確でない。いずれ日米金利差を映して円高が修正されるとの観測は根強い。

米金利の上昇によって企業や家計の負担が増し、投資や消費に影を落とすとの懸念もある。しかし、ソニーフィナンシャルホールディングス金融市場調査部のエコノミストは「長期金利が2.9%になった程度では米経済への影響は軽微」と断言する。

同氏は「長期金利が名目潜在成長率を下回っているうちは米国の景気拡大は続く」とみる。米国の実質潜在成長率は1.8%、期待インフレ率は2.0%なので名目潜在成長率は3.8%。

長期金利とはまだ約0.9%のかい離がある。

名目潜在成長率は投資のリターン、長期金利は投資資金の調達コストを示すため、「長期金利の方が低いうちは、企業の投資活動は続く」と分析する。

米国ではトランプ政権が大型減税(10年で1.5兆ドル)を実現したのに続いて1月下旬、1.5兆ドル規模のインフラ投資案を表明した。こうした政策効果により潜在成長率は上積みされる可能性が高い。財政赤字拡大への懸念もあるが、18年に関していえば、米国景気は堅調に推移する見通し。日本企業の業績にも好影響を与えそうだ。

地政学リスク注意

日本株相場にとっての不安材料を点検すると、まず北朝鮮リスクだろう。平昌冬季五輪・パラリンピックの終了後にいずれ北朝鮮が挑発行為を再開する懸念がある。事態がさらに悪化すれば、一時的な円高と日本株調整は避けられない。サウジアラビアを中心とする中東の地政学リスクや、共産党大会を終えた中国の投資抑制による景気減速なども懸念材料だ。

それでも欧米を中心とする世界経済は当面、堅調に拡大するとの見方が有力だ。日本企業の来期の増益シナリオに大きな狂いがなければ、日経平均は今年2万5000円を試す可能性が出てくる。

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