変わらぬ為替のウィンブルドン現象

変わらぬ為替のウィンブルドン現象

日経電子版・豊島逸夫の金のつぶやき( 4/3 10:19)

イースター休暇前に一時1ドル=107円の大台をつける突発的な謎の急落を演じていた円相場だが、その後、徐々に円高に振れ、昨日のニューヨーク(NY)市場では、1ドル=105円台後半まで戻した。謎の正体は円買いポジションの期末売り手じまいだったようだ。

20の大台を割り込んでいたVIX指数は23まで反騰して典型的なリスクオフ円買いを誘発しやすい地合いだ。

イースター期間中にNYのファンドを運用する人たちとじっくり話したが、ドル先安観が依然として根強かった。10年債利回りも結局、年3%を突破できず、2.7%台まで沈んでいる。インフレ率上昇が鈍いことに相変わらず当惑気味だ。ただ、このままドル安・円高が年内も続くかといえば否定的な意見が目立つ。トランプ政権の財政政策による過熱リスクが意識され、年後半はドル高へ転換との見方である。

日本に関する質問では、政権の安定性もさることながら、日銀の金融緩和策の「出口」の可能性のほうが強い切迫感をもって受け止められている。黒田東彦総裁が緩和を継続するので出口は遠いと伝えても、いずれは出口は避けられないとみて先行きを裏読みする傾向が顕著だ。

安倍政権のスキャンダルに関しては、スキャンダルならトランプ大統領で慣れていると開き直りのごとき反応すら見られる。日本人が外国人投資家の懸念材料と考えるほど、「大阪のスクール」問題には関心を示さない。ただ、ポスト安倍の候補者らの「財政均衡」「日銀出口」に関する考えには興味津々である。

「今の日本を外から見ていると、氷山に衝突したタイタニック号の船内で責任者は誰だと乗客たちが騒いでいるようだ」とのコメントが印象的だった。

彼らと話していると、日本株も円も日本人が寝ている間に翌日の相場のあらましが決まってしまう実態を痛感する。価格形成主導権が東京市場の手から離れている。もともと、ウィンブルドン現象と呼ばれ、外国人プレーヤーばかりで、もっぱら売買の場を提供すると言われてきた傾向は変わらないようだ。日経平均も日本時間の午後になると日銀買いが話題になるが、今やNYダウ先物の動きが意識されている。

日銀の出口に関する議論も、日本では当面あり得ないと考えられているが、欧米市場では米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)の次はBOJ(日銀)と意識され、結局は海外市場の思惑に振り回される。

彼らのポジションの期末整理で生じた謎の円急落はその最たる事例といえよう。

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