気を吐くIPO銘柄  海外マネー流入 成長力期待

 

4日の日経平均株価は小幅高だった。米中の貿易摩擦を嫌気して上値は重いが、そんな中でも勢いよく上がっているのが新規株式公開(IPO)銘柄だ。短期の値幅取りを狙った個人にとどまらず、最近は海外の投資家も触手を伸ばしている。世界的なカネ余りの断面でもある昨今のIPOブームは持続可能なのだろうか。

3日の米株式市場は大型上場に沸いた。音楽配信サービスを手がけるスポティファイ・テクノロジーがニューヨーク証券取引所に上場した。初日の時価総額は約265億ドル(約2兆8000億円)と今年最大だ。

新株の発行をせず、引き受けの証券主幹事も選ばない「おきて破り」のIPO。投資家軽視の一部の声をよそに、高い成長期待からマネーが流れ込んだ。

上場時の時価総額には大きな差があるとはいえ、日本のIPOも人気が過熱している。3日に東証マザーズに上場したブティックスは4日、公開価格の2.4倍となる3210円の初値を付けた。初値が公開価格の2倍以上となるのは3月下旬から7社連続だ。4日に上場したビープラッツも買い注文が途切れず、初日は値がつかなかった。

国内のIPO市場は個人投資家が中心とされてきた。だが最近は海外投資家が投資対象に加えるなど地殻変動が起きつつある。

「日本のIPOでいい案件はないのか」。日本企業向けにIPOコンサルを手掛けるSTJアドバイザーズのクリス・ウェルズ社長には欧米を中心に海外勢から相談が舞い込むようになった。フェイスブックなど「FANG」に代表されるIT(情報技術)系を中心に、日本でも大きく成長しそうな優良企業を先回りして物色する動きだ。

近年のIPO銘柄を見ても、スシローグローバルホールディングスの外国人比率は2割を超える。野村証券のY氏は「大企業は上値を狙うのが難しい。中小型は伸びしろに期待できる」とし「海外勢が日本の新興企業株を物色する動きが目立つ」と話す。

もっともIPO人気を持続させるために、ウェルズ社長は「海外投資家に向けたアピールが必要だ」と注文を付ける。「IPO=個人投資家」という固定概念を捨て、新興企業が海外の大口投資家に自らの魅力をアピールすべきだという主張だ。

IPO銘柄に群がる個人マネーが短期に傾きがちなのに対し、海外勢は中長期の投資スタンスを取りやすい。株主の多様化という観点からも企業にとって歓迎すべき存在になり得る。

その意味で、6月とも目されるメルカリ(東京・港)の大型上場は重要な試金石になるだろう。米国でフリマアプリを展開し、海外でもとりわけ知名度が高い。

メルカリ上場が国内外のマネーを潤沢に集めれば、日本のIPO市場はさらに脚光を浴びる。時に「初値天井」ともやゆされる状況から脱却を果たせるのか。18年度は日本のIPOの真価が問われる1年になる。

(5日付け 日経朝刊より)

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