LINE、減益でも株高 決済「100万カ所」が焦点

LINE、減益でも株高 決済「100万カ所」が焦点
[7/30 5:30 日経より]
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33488510X20C18A7000000/

LINEの株価が高値圏で強含んでいる。25日に発表した2018年1~6月期の連結決算(国際会計基準)で営業利益は前年同期比45%減の103億円だった。減益だったものの市場予想の平均(QUICKコンセンサス、60億円)を大幅に上回り、決算への警戒で直近で軟調だった株価は翌日に一時8%高まで上昇した。利益の大半は一時的な評価益で4~6月期では実質営業赤字だった。それでも投資家の期待をつないだのが、スマートフォン(スマホ)決済事業で掲げる「目標100万カ所」達成に向けた着実な進展だ。

「(スマホ決済の)LINEペイの導入ペースは速まっている」。25日夕にLINEが開いた投資家向け電話会議で、出沢剛社長は「年内100万カ所」という目標達成に自信を示した。スマホ決済サービスに対応する店舗や自動販売機などの数を100万カ所に増やす目標を1月に掲げた。6月末は9万4000カ所と3月から約4万2000カ所増え、秋にはジェーシービー(JCB)の非接触型決済「クイックペイ」と連携し、約72万カ所が加わる見通しだ。

8月には店舗の経営者などがスマホで決済用アプリをダウンロードした場合、手数料をゼロとする施策なども始める予定で、年内100万カ所を「必ず達成する」(出沢社長)と強調する。今後の業績けん引役として期待するLINEペイの普及拡大は対応店舗などの数が鍵を握る。

楽天やNTTドコモ、秋からサービスを本格化するヤフー、準備中のメルカリなどスマホ決済の競合は多い。先行者利益を最大化しようと、LINEは「今年は勝負の年」として一気に攻勢をかける。
ただ、その費用負担は大きい。LINEペイや音声AI(人工知能)なども含めて今期300億円を投じる計画。1~6月期は両事業を含む「戦略事業」の営業損益は140億円の赤字(前年同期は65億円の赤字)だった。

全体の営業利益が市場予想を上回ったのにも理由がある。4月に格安スマホサービス会社LINEモバイルがソフトバンクに第三者割当増資を実施し、子会社から持ち分法適用会社となった。LINEモバイルの増資時の割当価格と簿価の差額を「支配喪失による利益」として94億円を営業収益に計上した。その影響を除けば4~6月期の営業損益が実質4億円の赤字となる。
それでも、投資家は4~6月期決算を評価しているようだ。成長戦略の進捗と中核事業の着実な拡大がその理由だ。

モルガン・スタンレーMUFG証券の津坂徹郎アナリストは「(LINEペイなどの)戦略事業は収益よりも戦略の共有と進捗が(投資家の)中長期の期待値コントロールに重要」と指摘する。100万カ所に向けた進捗とならんで関心を集めるLINEペイの決済高も、4~6月期は1950億円と83%増えた。

戦略事業の原資を稼ぐ無料通話アプリの広告収入など「コア事業」をより重視する声もある。アプリに掲載する広告収入が好調で、コア事業の4~6月期の売上収益は445億円と20%伸びた。タイや台湾などでも収益が伸びたもようだ。クレディ・スイス証券の米島慶一アナリストは「日本だけでなく海外の成長も確認できた」と評価する。市場には「スマホ決済は競争環境が不透明だが、ネット広告の先行きには期待が持てる」(外資系運用会社)との声も聞かれた。

LINEは今期から投資優先の戦略事業と収益を伸ばすコア事業の業績を分けて開示し始めた。コア事業で収益を拡大しながら、戦略事業は赤字でも重要視する指標を着実に伸ばす。予想PER(株価収益率)は約176倍(27日時点)と「割高」との声も根強くある中で、株価水準をもう一段上げるには、両輪をうまく回し続けることが必要条件になる。

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