株、上放れサイン点灯か。移動平均線、変動を示唆

株、上放れサイン点灯か。移動平均線、変動を示唆[9日付け 日経朝刊より]

相場が上放れる前兆ではないか――。日経平均株価のトレンドを表す「移動平均線」の動きに市場の注目が集まっている。3つの平均線と現値が同じ水準に収れんしてきたためで、その直後に相場が大きく動くことが多い。過去2年は急騰をぴたりと当てた。相場には膠着感が強まっているが、チャート上には近い株高を示唆するサインがともっている。

「まさに夏枯れですね」。国内証券のトレーダーは動かない相場にぼやいた。8日の日経平均は小反落した。米中貿易戦争激化などの売り材料にも反応が鈍ってきており、直近5営業日の終値の値幅はわずか155円にとどまった。

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チャートの移動平均線も膠着感を映す。8日の日経平均終値は2万2644円で、25日、75日、200日平均も2万2400円前後に収束しつつある。移動平均線から現値のかい離率は株価の割高・割安を測る指標となるが、同水準に収れんするのは相場の方向感が消えたことを示す。
ただし過去の経験則ではこの状態は近く相場が大きく動き出す前兆。過去2年のチャートを検証すると、移動平均線が同水準に収束したのは2016年10月と17年9月。いずれもその直後から株価は急騰した。

 

きっかけはともに選挙だった。前者はトランプ氏が当選した米大統領選、後者は与党が圧勝した日本の衆院選だ。衆院選は与党圧勝を織り込む形で約2週間前から株高が進み、初の「日経平均16連騰」を導いた。

今回も9月に自民党総裁選、11月に米中間選挙を控える。「安倍晋三総裁は3選されそうで、米中間選挙も共和党の大負けはないというコンセンサスができつつある」(コモンズ投信の伊井哲朗氏)。市場の読み通りなら膠着後の変動は「上昇」の可能性が高い。

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仮に株が上昇した場合の上値のメドはどこなのか。みずほ証券の中村克彦氏は年初からのチャートで形成された「三角持ち合い」に注目する。相場がもみ合う中で上値が徐々に切り下がる一方、下値が切り上がる現象を指し「経験則としてもみ合いの振れ幅の最大値が上昇幅の目安」という。
今回の振れ幅の最大値は1月23日につけた高値(2万4124円)から3月23日につけた安値(2万0617円)の差である3507円だ。仮に2万2300円を上放れの起点と考えれば、上値のメドは2万5807円になる計算だ。

個別株では決算発表を機に勢い良く上昇する銘柄も出てきた。ソフトバンクグループ株は18年4~6月期の大幅増益を好感し、7日に1万円台を回復。2000年のIT(情報技術)バブル時につけた最高値(分割考慮後で2万2000円)の「半値戻し」も近い。ソニー株はリーマン危機前の08年1月につけた高値(6300円)が迫る。

もちろん今後のイベントの結果次第では相場が下放れる可能性もあり、9日に始まる日米貿易協議(FFR)は要注意だ。だが大和証券の市場部門幹部は「米国が主導し世界でリスクオンの雰囲気が強まっている」と話す。今は相場下落への備えよりも「買い遅れるリスク」への目配りが必要な局面かもしれない。

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