株に「売られすぎ」サイン 裁定買い残低水準 短期的な反発も

株に「売られすぎ」サイン 裁定買い残低水準 短期的な反発も (日経朝刊より)

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20181220&ng=DGKKZO39147100Z11C18A2EN2000

日本株に「売られすぎサイン」がともっている。需給バランスを示す指標の一つである「裁定買い残高」はおよそ2年3カ月ぶりの低水準で推移する。将来の売り圧力は小さく、短期的な自律反発も見込める水準だ。

 

裁定買い残高は、先物との価格差で利ざやを稼ぐ裁定取引の持ち高を示す。買い残高が積み上がる局面では株価が上昇する場合が多く、株安の局面では残高が減少することが多い。

裁定取引を行う投資家は一定程度存在しているとみられ、買い残高が急激に減少した後には、新たな収益機会を狙った取引が入りやすい。前の年から株安基調が続き、裁定残を一時、3億株前後まで減少させた2016年は、買い残高が増えながら年末にかけて株価は上昇基調を強めた。

東京証券取引所が2営業日遅れで発表している日々の裁定買い残(株数ベース)によると、17日時点の裁定買い残高は約3億2000万株で、16年9月以来の低水準だった。19日に発表した14日時点の金額ベースの買い残高は7277億円。1兆円を下回るのは16年11月以来だ。

19日の東京株式市場で日経平均株価は約9カ月ぶりに2万1000円を下回った。裁定取引の持ち高解消が進んできた中で、日経平均は下落してきた。

今後は、裁定取引の持ち高を積み増す動きが出やすく、現物株に買いが入って「相場が上昇しやすい状況になっている」とみられる。

株価の底入れを示すサインは他の指標でもみられる。値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って算出する「騰落レシオ」は、東証1部銘柄(25日移動平均、19日時点)で78.6%と、「売られすぎ」の目安とされる80%を3日連続で下回っている。

 

日経平均のPER(株価収益率)は11倍台と、アベノミクス相場が始まる前の12年10月の水準まで切り下がった。「さすがに割安感がある」として下値は限定的とみる市場関係者は多い。

ただ、世界経済の先行きが不透明な中、当面は本格的な反転は見込みにくいとの見方は多い。市場では「米市場動向にもよるが年内は2万1000~2万2000円台のボックス圏で推移しそう」との声がある。

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