「2枚羽根で風力実験。浮体式洋上 コストの壁」

「2枚羽根で風力実験。浮体式洋上 コストの壁」 (8日付け日経朝刊より)

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や日立造船などは、風車を海に浮かせる「浮体式」と呼ぶ風力発電で2枚羽根の新型の実証実験を始めた。浮体式は遠浅の海が少ない日本で洋上風力発電を広げる切り札として期待されるが、海底に風車を固定する主流の方式に比べコストが高い。新型では部材を簡素にしコストを下げる。

NEDOなどが開発した洋上風力は一般家庭約3000世帯分の消費電力を賄うことができる(北九州市)
北九州市沖から船で1時間弱。高さ72メートルのタワーの上部で、2枚の羽根が勢いよく回る。荒い波が押し寄せても風車の土台は揺れることなく、安定して発電できる。
NEDOが日立造船などと共同開発した新型の洋上風力発電が5月下旬、実証運転を始めた。幅50メートルの鉄製のドーナツ型の浮体の上に風車を建てた。出力は3000キロワットで、一般家庭約3000世帯分の消費電力を賄える。
洋上風力は欧州が先行し、主流は海底に風車を固定する「着床式」だ。遠浅の海が少ない日本やアジアでは風車を海上に浮かせる浮体式が有効とされる。日本では着床式と比べ導入可能な場所が約5倍あるという。
風車は3枚の羽根が一般的だが、今回は羽根を2枚にしてコストや重さを抑えた。風車部分はドイツ企業が設計して造った。ドーナツ型の浮体構造物は設計から設置工事まで日立造船が担った。
風車の浮かせ方も工夫した。従来は長さ100メートル前後の円筒を海中に沈め、その浮力を利用する釣りの浮きのような仕組みで風車を海上に安定させる方法が主流だった。新型では浮輪の上に風車を設置するため、海中に沈む部分が7.5メートルと短くて済む。陸地により近い水深50メートルの海域に設けられるようになった。送電線の敷設距離を短くし、維持管理コストも抑えられる利点がある。
浮体式の洋上風力を巡っては福島沖などでも実験したが、採算があわず失敗した経緯がある。NEDOによると発電にかかるコストを現状より約4割低い1キロワット時あたり23円にできれば事業として採算をとれる可能性があるという。
世界では風力の導入量が拡大している。国際エネルギー機関(IEA)は世界の洋上風力による発電量が25年に17年比で5.6倍にまで増えると予測。日本でも政府が全電源に占める風力の割合を30年度に1.7%と、17年度の3倍弱にする目標を掲げる。陸上風力に加え、現在はほぼゼロだが、ようやく法整備された洋上を増やす。
ただ、17年3月末で日本製鋼所が風力発電機の出荷を終え、今年1月に日立製作所が風車の自社生産の停止を発表するなど、日本メーカーの撤退が相次ぐ。世界シェアをとれなかったためコストが下がらず、増える日本の需要を取りこぼす形だ。浮体部分は強みがあるため、今回の実証実験が成功すればアジア輸出につながる可能性がある。

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