米予防的利下げのワナ 観測受け先高観、バブルの懸念

米予防的利下げのワナ 観測受け先高観、バブルの懸念

26日付け日経朝刊記事より

米連邦準備理事会(FRB)が「予防的利下げ」を示唆したことで、株式相場の先高期待がふくらんできた。米国株は過去最高値圏にあり、日本株は円高が進行しても崩れない。ただし、過去を振り返ると、米景気がなお堅調な中での予防的利下げは、株式相場を過熱させてバブルの発端となった。投資家は備える必要がありそうだ。

25日の東京市場では円相場が一時1ドル=106円台に上昇したが、主力の輸出関連銘柄の下値が意外に堅く、日経平均株価は大引けにかけて下げ渋った。予防的利下げによる米国発の世界株高シナリオが支えになっているからだ。

19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利のフェデラルファンド(FF)レートが据え置かれたが、パウエル議長は今後の利下げを強く示唆した。S&P500種株価指数は20日に過去最高値を更新し、ダウ工業株30種平均も最高値に迫る。

もっとも、「予防的利下げは過度なリスクテークを引き起こす可能性がある」と警告する。

どういうことか。SMBC日興証券の圷正嗣チーフ株式ストラテジストによると、景気後退に陥っていないのにFRBが利下げをしたのは1990年以降では2回。急激な利上げの修正をした95年7月が1回目。ロシア経済危機を受け、市場リスクを抑えるために利下げした98年9月が2回目だ。

いずれの局面でもNYダウは上昇が加速。特に98年は「IT(情報技術)バブルの原因となった」(圷氏)。景気が巡航速度のときに利下げをすると、長期金利の低下が株式などリスク資産への投資を必要以上に後押ししてしまうためとみられる。

国際通貨基金(IMF)は世界の成長率が19年の3.3%から20年に3.6%に加速するという4月の見通しを変えていない。米国は20年に1.9%成長を予測している。

それでも市場の利下げ期待は高まる一方だ。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の「Fedウオッチ」によると7月の利下げ確率は100%。年末まででみても、1回の利下げ幅を0.25%とすると「3回以上」が7割を超える。利下げ幅が合計1%以上という予想もあり、景気後退下の利下げペースに限りなく近い。一時2%を下回った米長期金利と合わせて「強く織り込みすぎに見える」との見方は多い。

これは日本株の投資家にとって、より注意が必要なサインだ。米FFレートとNYダウ、日経平均を重ねてみると、予防的利下げがあった95~96年や98年の株価急騰時、ITバブル崩壊時は上げも下げも日経平均の方が動きが大きかった。日経平均はITバブルで付けた2万円台を、アベノミクス相場になってようやく回復した。

バブルの可能性があるとはいえ、目先の株高を逃すと投資家には痛手となる。戦後最長を更新している日米景気拡大ラリーの最終局面で、投資家はのるかそるかの大勝負を迫られるかもしれない。

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