ブリヂストン、悪路が試す「4000億円」の使い道

ブリヂストン、悪路が試す「4000億円」の使い道

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55670070U0A210C2000000/

[日経電子版記事 2/17 2:00]

タイヤ世界最大手のブリヂストンが17日15時に2019年12月期の連結決算を発表する。新車向けタイヤの低迷が響き4年連続の営業減益(会社予想ベースで18%減の3300億円)だった公算が大きい。同業大手の仏ミシュランが一足先に発表した決算を参考にすると、20年12月期でも堅調だった鉱山車両向けの減速懸念が強まってきた。ここに新型肺炎の影響が加わるが、そんな悪路をつき進む時だからこそ見えてくる対策もある。
20年12月期見通しを占う上で参考になるのが世界シェア13.8%でブリヂストン(14.8%)に迫るミシュランの動向だ。特にミシュランが10日に示した「鉱山車両向け市場は在庫調整のため縮小」という文言に投資家は反応。翌営業日の12日は日経平均株価が3日ぶり反発のなか、ブリヂストン株は一時2%安となった。

鉱山車両や建機向けの大型タイヤがブリヂストンの「連結全体の営業利益の3割程度を稼ぐ」(SMBC日興証券の木下寿英氏)収益源であるためだ。タイヤ全体の市場が厳しい中でも前年比でプラスを維持してきた鉱山機械向けで景気減速の波が鮮明になれば、収益ダメージも大きくなる。
乗用車向け同様、トラック向けタイヤでも市況悪化が止まらない。ミシュランが毎月集計するトラック・バスの市場データをみると、主力の北米は8月から新車・市販向けともに需要が低迷。20年は「新車用でさらなる減少が見込まれる」(ミシュラン)といい、米トランプ大統領主導のインフラ投資が活発だった頃からの反動減が顕著だ」(外資系証券)。

ここに新型肺炎まん延による乗用車市場での消費低下懸念が加わる。ブリヂストンはブランド力があり、中小メーカーを中心とした値引き競争に付き合わなくて済む利点はあるが、全体の販売が落ち込めば工場の稼働率が下がり固定費負担が増す。
先行き不透明感は募るばかりだが、こんな中だからこそ光る強みもある。それは19年9月末の純資産が2兆円を超え、自己資本比率が6割近いという健全な財務だ。
「短期的に自動車市場の回復は考えづらい。業績回復は22年以降になりそうだが、それでも保有比率を減らすことは考えていない」。昨年11月時点でブリヂストン株を4.3%組み入れている「さわかみファンド」を運用する、さわかみ投信の草刈貴弘取締役最高投資責任者はこう断言する。工場の自動化などの収益改善余地に加え、還元余力が高いとみているためだ。

頭をよぎるのが、ちょうど1年前の2月の本決算発表時に決定した自社株買いだ。規模は市場の想定を大きく上回る2000億円に達し注目を集めた。足元の手元資金は18年12月末の手元資金より少ないが、リーマン・ショック時の4倍近い約4500億円という水準だ。配当利回りも4%強と高い。同社は18年12月期まで9年連続で増配してきた。19年12月期の配当予想は前の期と同じ160円とするが、「これまでの還元意欲を踏まえると10年連続の増配に踏み切るかもしれない」との見方すらある。
タイヤ以外の新規事業育成への投資もカギだ。例えば、昨年はタイヤの走行情報管理などを手掛けるオランダのウェブフリート・ソリューションズを買収。車両から得られるデータなどを元に法人向けの物流支援など、新たな商品・サービス開発が見込めるという。
当面、業績の上振れが期待できないなか「自社株買いなどの還元策を期待したい」(外資系証券)との声は根強い。市場の要求を満たしつつ、タイヤ販売以外の売上高を伸ばすためのタネを仕込めるか。苦境時に身をかがめて株価や業績面でのダメージを抑えられるようなら反転のきっかけもつかみやすくなる。

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